
京都・湯屋谷、煎茶発祥の地へ。
青製煎茶製法を生んだ、比類なきテロワールが育む茶
コンセプト
はじまりの煎茶の面影を求めて
やぶきたをはじめとする品種茶が主流となる1960年代以前、日本では種から育つ「在来種」が700年以上にわたって茶園を支えていました。20〜50年ごとに植え替えられるクローンの品種茶とは異なり、在来は地中深くに根を下ろし、何世紀にもわたって生き続けます。
生育の速度が不揃いで、機械摘採に適さず、施肥にもほとんど反応しない。そのため在来は、今日の日本の茶園のうち1%にも満たない存在となりました。しかしその遺伝的多様性が自然にブレンドされることで、ワインのように、その土地固有の複雑で深い香りが生まれます。
私たちは、煎茶を生んだ永谷宗円から受け継がれてきた樹齢数百年の在来樹を蘇らせ、半世紀ぶりにこの茶を仕立てました。かつての人々が愛した宇治本来の土地の香り「地香(じこう)」であるホトロ香の溢れる昔ながらの宇治茶を、どうぞ。


歴史
湯屋谷、煎茶発祥の地
1271
大福谷に最初の茶樹が植えられる
1300
大福谷の茶が最も茶香深き茶と讃えられる
1738
永谷宗円が大福谷の茶を用い、青製煎茶製法「宇治製法」を考案
2016
世界遺産登録に向けイコモス文化的景観国際委員会が実施した調査で、大福谷が「日本で最も歴史ある美しい茶園」と評価される
OUR GARDENS
単一農園を構成する園地






おくみどり
おくみどり。渋みが少なく、まろやか甘味、旨味のバランスの良い品種ですが、湯屋谷のテロワールの特徴である力強く高貴な香り、茶の骨格の強さが品種の特性と調和し、香り高く飲みやすい抹茶を生み出す園地となっています。

生産者
茶畑から世界へ
私たちの目指すお茶づくりは、テロワールを踏まえ、自らの手で茶樹を育て、茶づくりをすることです。
日本茶は歴史的に見て、他の商品作物同様、士農工商の階級制度の影響により、茶の生産の「農」と仕上、販売との「商」の分業がなされてきました。その延長線で、近代、お茶は、消費者にとってその生まれた場所とのつながりを連想させるものではなく、生産現場からは遠い存在となってしまいました。
今、世界で認められる付加価値の高い食品は、主原料の生産から始まるプロセスの安心・安全、そして素材そのものに目が向けられています。
「世界の中に立つ日本茶」であるために、私たちの茶畑からの挑戦は続きます。
山口製茶処 山口立彦

土地の物語
煎茶発祥の地「湯屋谷」 唯一無二のテロワール
宇治川の流れをたどると、京都の奥座敷、宇治田原町に辿り着きます。その流れの始まる鷲峰山のふもとに煎茶発祥の地、湯屋谷があります。
谷には常にそよ風が吹き、日本の茶産地には珍しく春先に霜の被害を受けることがない特別な場所でもあります。1738年、この地の茶農家、永谷宗円の手により、煎茶製法が生み出されました。
「煎茶の清絶なるもの大福にしくはなし(品質において大福より優れた煎茶はない)」と言われたように、この土地で生まれた煎茶は特に香りが深く、天下一と称されました。
このような深い茶香が生まれるには理由があります。湯屋谷は1500万年前には海であり、その地下水は化石海水の影響を受けたためか日本では珍しい硬水で、ミネラルに富んでいます。また、年間1000ミリほどの茶産地としては少ない雨量のため、茶の芽が非常にゆっくりと育つことで香り成分が凝縮され、類まれな香気が生まれるのです。


